金価格は、このＣＲＢ指数と似たような動きをする傾向があり、最近ではＣＲＢ指数が先行して高騰し、金価格が後を追うような形で急上昇しました。

これは、原油価格の高騰に加えて、ＢＲＩＣｓ諸国の経済発展による資源・穀物価格の急騰など商品価格全般が高くなっているだけに、「金」の出遅れ感が強まっていたからと考えられます。

原油価格の上昇やＢＲＩＣｓ諸国の経済成長は今後も継続していくと予測されていますので、ＣＲＢ指数も先行期待が強いようです。

というわけで、金価格の先行きを分析する際には、今後もこのＣＲＢ指数の動きには注目する必要がありそうです。

ＢＲＩＣｓというのは、著しい経済成長を遂げているブラジル、ロシア、インド、中国4か国を総称した言葉です。

これらの国々は、いずれも広大な国土と多数の人口を抱え、年5〜10％の高度成長を続けており、世界経済の台風の目となっているほか、投資家からも大きな注目を集めています。

ちなみに、経済規模は30〜50年後には現在の主要国と同等かそれを上回るのではないかといわれています。

ＢＲＩＣｓに続くグループとして、ＶＩＳＴＡ（ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン）やＮＥＸＴ１１（ベトナム、インドネシア、トルコに加え、バングラディシュ、エジプト、イラン、韓国、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン）といった国々のカテゴリもあります。

いずれも、先進国の経済はすでに成熟し、さらに世界金融危機で成長が滞る中、今後はＢＲＩＣｓを中心とする新興国の投資や消費が世界経済成長のエンジンとなることが期待されています。

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