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中国やインドが金を買うと?

中国とインドの経済成長

ITによる情報インフラの整備は、産業基盤に付随していたノウハウや経営資源がオープンになるきっかけをつくり出したといえます。

そして、この情報化やグローバル化により、現在では、企業や工場にあった独自の経営や生産のノウハウが中国にももたらされるようになり、豊富で安い労働力が世界の工場としての中国が形成されました。

さらに、中国では、物々交換を主体とする農業社会から、都市部へ農民が移動することにより、消費人口が激増したため、消費社会へと転換し始めています。

一方、インドでも、コールセンターなどのアウトソーシングサービスが米国から移され、IT産業クラスターまで形成するに至っています。インドも中国と同様に、急激な経済発展を遂げています。

世界の商品価格全体が上昇している?

上記のような中国やインドの経済成長に伴い、情報化や生産、輸送、電力供給のインフラ整備が行われたことから、世界的に石油や銅などの資源が値上がりしました。

さらに、バイオエタノール利用による穀物価格の高騰など、世界の商品価格全体が上昇する傾向にあるといえます。

中国やインドの「金」への影響は?

中国やインドの経済発展は、「金」の需要にどのような影響を与えているのでしょうか?

WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)※が発表している、2007年5月16日付の「金」の需要動向についての報告書によると、2007年の第1四半期である1月から3月にかけて、世界の金需要は174億ドルとなりましたが、前年の同時期と比べると22%も需要が上回り、さらに4年前と比べるとおよそ2倍以上のレベルになっています。

実際、これには中国の「金猪年」という暦のイベントも関係しており、結果的に中国の同時期の需要が31%も増加し、世界の需要に大きな影響を与えたということです。

※WGC(World Gold Council)とは、世界の主要金鉱山会社40社により設立された非営利法人の広報機関であり、本部はロンドンにあります。具体的な活動としては、国際的な観点から「金」についての調査研究などを行っています。


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