テクニカル分析が機能しないケースとは?
例えば、相場が歴史的な転換点を迎えているようなときは、テクニカル分析、とりわけオシレーター系のものはほとんど役に立ちません。
これは、両国の経済格差が明らかに変わってきたり、あるいは米国が為替政策を大きく変えたりしたときなどがこれに該当します。
つまり、ファンダメンタルズが大きな転換点を迎えたときには、相場は勝手にどんどん動いてきますので、このような相場展開のときにテクニカル分析を用いても、「買われ過ぎ」あるいは「売られ過ぎ」というサインが出続けるだけで、そのサインに従ってトレードすると、むしろ大損することになってしまいます。
もちろん、ファンダメンタルズがすべてではありませんが、まず最初に見るのはファンダメンタルズであるといえます。
ヘッジファンドであれ、その他の機関投資家であれ、大きく資金を動かすときにチャートだけを判断している人はあまりいないからです。
なお、前述したモデルファンドのように、オシレーター系のテクニカル分析を用いて売り買いの判断をしているケースもありますが、こちらはどちらかというと、あまり大きく動かないマーケットで短期的な売買を繰り返し、少しずつリターンを積み重ねていく戦略を求められるときに活躍するタイプのシステムであって、相場が一方向に大きく動くのを捉えるためのシステムではありません。
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