買いが多いのか売りが多いのかで相場展開が読みやすくなる
日本から米国に商品を輸出して、その代金を米ドルで受け取ると、企業はそれを日本円に交換して社員の給料などを支払います。
この場合の為替取引は、米ドル/円の売り、すなわち米ドルを売ることになります。
しかしながら、FX取引においては、新規の取引に対して反対売買をしなければ、その取引は終了せず、損益も確定しませんから、米ドル/円を買った場合、その買いポジションを手仕舞いするためには、米ドル/円を売る必要があります。
もちろんFX取引のみならず、為替市場で行われる投機的な取引は、いつかは反対売買が行われます。
なので、為替市場に投機的な取引の米ドル/円買いのポジションが多く残っていれば、遅かれ早かれ、米ドル/円売りという取引が行われることが予想できるのです。
つまり、米ドル/円買いポジションが多くなりすぎると、これを売って米ドル/円を下げる円高の圧力が増してくることになるわけです。
このように、為替市場における投機取引のポジションがどのような状態になっているのか、すなわち買いが多いのか、それとも売りが多いのかによって、先行きの相場展開が読みやすくなります。
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