為替レートによる経済への影響
円高になれば海外からの輸入品が安くなり、海外旅行も行きやすくなるように、為替レートというのは、経済全体や個人の生活と密接に結びついているといえます。
しかしながら、輸出企業にとっては、円高になれば円で換算した輸出代金が目減りしますので、収益を悪化させる要因ともなります。
このように、同じ為替レートであっても、良い影響を受けるところと、悪い影響を受けるところがあります。
なお、経済状況を正確に反映した為替レートであれば、円高・円安になることは仕方のないことですが、実際には経済実態から離れて激しく動くこともあります。
為替市場への介入について
経済状況が明らかに悪い中で為替レートが上昇すると、輸出産業が打撃を受けるなど悪い面ばかりが出て、為替レートによる経済の調整機能が働かなくなります。
そのため、為替レートの変動が実態を反映しておらず、行き過ぎたものであると判断された場合には、政府が直接、外国為替市場での売買に参加して、一時的に為替レートを適正な水準に戻すことがあるのですが、これが「為替市場への介入」といわれるものです。
|