護送船団方式と金融ビッグバン
10年ほど前の日本では、旧大蔵省が金融機関を手厚く保護する政策をとっていました。
これはいわゆる、護送船団方式と呼ばれるもので、銀行を1行たりとも倒産させないという方針のもと、最も体力の弱い銀行に合わせて金融行政の舵取りをしていたのです。
しかしながら、1997年秋に山一證券や北海道拓殖銀行の倒産以降は、金融行政の失敗に対する批判が相次ぎ、国は銀行を保護する政策からの転換をせまられたのです。
これが金融ビッグバンです。
金融ビッグバンとは?
金融ビッグバンというのは、1996年、当時の橋本内閣総理大臣の主導のもとに推進された金融制度改革のことをいいます。
また、金融ビッグバンは、英国のビッグバンと区別する意味から、「日本版ビッグバン」とも呼ばれます。
この金融ビッグバンにより、銀行業務と証券業務、生保業務の相互参入ができるようになり、証券会社や保険会社への外資系の進出が活発になりました。
さらに、外為法の改正によって、外国為替業務が緩和されたことで、銀行以外の一般企業や、個人でも自由に外貨の取引ができるようになりました。
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